04 紫外線(UV)照射装置の基礎
紫外線照度測定に用いる紫外線(UV)センサーとは?
紫外線(UV)センサーとは?
紫外線(UV)センサーは、紫外線の強度を測定するための装置です。紫外線には、UV-A、UV-B、UV-Cの3種類があり、それぞれ異なる波長を持っています。UVセンサーは、これらの波長を正確に測定し、対応する波長の強度を検出します。
紫外線センサーの基本機能
紫外線センサーは、紫外線の照度を検出し、それを電気信号に変換する機能を持ちます。
この電気信号は、様々なデータ処理装置に入力され、リアルタイムでUV照度を監視することが可能です。UVセンサーは、紫外線の強度を正確に測定するために、高感度な受光素子を使用しています。また、紫外線の波長ごとに異なるフィルターを使用することで、特定の波長のみを選択的に測定することができます。
紫外線(UV)センサーの種類と特性
紫外線センサーには、フォトダイオードタイプ、ガス放電管タイプなど、いくつかの種類があります。
それぞれは感度や応答速度に違いがあり、用途に応じて選択が必要です。フォトダイオードタイプは、広範囲の波長に対して高い感度を持ち、低コストで利用できるため、一般的に使用されます。
ガス放電管タイプは、高感度で特定の波長に対する選択性が高く、研究用途などに適しています。
紫外線(UV)センサーの応用事例
UVセンサーは、多岐にわたる分野で活用されています。以下にいくつかの具体的な事例を紹介します。
1: 半導体製造分野
半導体製造では、UV照度の管理が非常に重要です。フォトリソグラフィ工程では、UV照度が製品の品質に直接影響を与えるため、正確な測定と制御が求められます。
2: 医療機器分野
医療機器の滅菌プロセスにおいて、UVセンサーは不可欠です。UV-C光を利用した滅菌装置の効果を確認するために、UVセンサーが用いられます。
3:その他
その他、紫外線(UV)センサーは大気中の紫外線レベルを測定する際にも使用されます。これは、オゾン層の変化や紫外線による健康影響を監視するために使用されています。
紫外線照度測定に必要な付帯設備
紫外線照度測定を正確に行うためには、センサー自体だけでなく、いくつかの付帯設備が必要となります。具体的には、下記の設備が紫外線照度測定には必要になります。
1:データロガー
データロガーは、UVセンサーからの測定データを記録・保存する装置です。リアルタイムでのデータ収集が可能で、後で分析するためのデータが正確に保存されます。データロガーは、長期間の測定や複数の測定地点でのデータを一元管理するために必要不可欠な装置です。
2:紫外線照射装置
紫外線照射装置は、紫外線を発生させる装置であり、様々な目的に使用されます。
紫外線は、それぞれ各波長には、使用される用途に違いがあります。波長は主に3種類ありUV-A、UV-B、UV-Cの3種類です。例えばUV-Cは、空気や水、表面などの殺菌・消毒、脱臭などの用途として使用されます。
弊社の取り扱うUV照射装置は、搭載する発光源で分けた場合、UVランプ照射装置とUV-LED照射装置に分類することができます。
UVランプは、石英ガラス管内に発生させた金属蒸気(弊社で扱うランプは、主に水銀)内で放電することで紫外線を発光するもので放電灯とも呼ばれています。
一般的に絶縁ギャップを保持するように配置された電極間の距離に応じて、ショートアークランプ(10mm以内)とロングアークランプ(数100mm)に分けられます。ランプの電力は、それぞれの用途で要求されるUV量に応じてさまざまな仕様のものが製品化されています。
紫外線照射装置については、下記記事で詳しく解説しておりますので、是非ご覧ください。
3:紫外線(UV)モニター
UVの量はUV強度計やUVモニタなどの計測機器を使用して知ることができます。
一般的に『UV〇〇計やUV〇〇メーター』などの測定器は、知りたいUV光の量を測定し、その結果を数値化して表示してくれます。詳しくはこちらも下記記事で解説しておりますので、是非ご覧ください。
>>「紫外線(UV)量を見える化するUVモニタなどの機器のあれこれ」詳しくはこちら
次に、UVモニターに関する具体的な解決事例について紹介します。
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>>「紫外線照度測定用UVモニター・センサヘッド 開発サービス」はこちら!
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