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04 紫外線(UV)照射装置の基礎

紫外線照射装置の安全性や使用上の注意点について

ランプ型の紫外線照射装置の安全性や使用上の注意点

紫外線照射装置は、ランプ型とLED型ではその安全性が大きく異なります。

まず、ランプ型は光変換効率があまり良くないため、点灯時の発熱量が多く非常に熱くなります。消灯してもランプはすぐには冷えないため、装置からランプを取り出す際は十分にランプが冷えたことを確認した後に取り出さないと、やけどをする危険があります。

また、ランプ点灯直後はUV出力が安定していません。UV出力が安定した状態で使用するには、光源装置から出力されるランプ安定信号を目安にするか、ランプ自体が熱的平衡状態になるまで一定時間の暖気運転をするなどの配慮が必要です。

なお、UVランプは『高圧ガスや水銀を封入したガラス製品』です。
『ガラスへの汚れの付着』や『最大使用時間を超えての点灯』、『不適切な輸送』は、(ガラス自体に)ひずみを発生させる要因となり、ランプ破裂の危険性を伴います。

そのため『ランプ自体を素手では触らない』こと、照射装置に装備されているタイマをもとに安全に使用できる『点灯時間の管理』をすること、その他『輸送時は必ず照射装置からランプを取り出すこと』そして『取り出したランプは必ず専用ケースに入れること』などの注意が必要です。

LED型の紫外線照射装置の安全性や使用上の注意点

次にLED型は、ランプ型と比較すると発熱が少なく、概ね瞬時点灯での照射が可能です。
ランプ型と比較すると発光源(LED)を交換する回数も少ないため扱いやすく、寿命を超えた点灯でも破裂するリスクがありません。ただし、LEDは放熱が悪いと熱的ストレスにより出力の低下や、素子自体を破損させるリスクがあるため『照射装置として規定された冷却状況』に適合した使い方をしなくてはなりません。
また、UV-LEDは出力波長が限定された単一波長となるため、用途によっては使用できない場合があります。

最後に、ランプ型およびLED型の照射装置から出力される紫外線は、地表上の紫外線をはるかに超える強度のため、万が一その紫外線が目や皮膚に直接さらされた場合、目の痛みや視力障害、皮膚の炎症などを引き起こす危険性があります。よって、紫外線照射装置を使用する際には『保護メガネや手袋などの保護具』を必ず着用することが必要になります。

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