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03 光ってそもそも何?

光のエネルギー

電磁波である光が持っているエネルギーのことです。
当初、ニュートンにより「光は粒子である」と発表されました(粒子説)。しかし、光が障害物の後ろにも伝わる現象(干渉)や光が重なって強めあったり弱めあったりする現象(回折)のしくみの説明がつきませんでした。
そこにホイヘンスによって干渉や回折などの現象を裏付ける「光は波動である」という説が発表されました(波動説)。この波動説でほとんどの現象の説明がつくようになりました。しかしその一方で、やはり光を粒子として考えなければ説明できない現象もありました。これらの現象を説明するために光は粒のように空間に存在しているという説が、アインシュタインにより提唱されました(光量子仮説)。現在では、光は粒子と波動の両方の性質を持つとされています。
アインシュタインは、この光の粒を光子(フォトン)と呼び、その光子ひと粒、ひと粒が持つエネルギーを振動数と比例定数を用いて以下の次式のように定義しました。

 E = hν= hc/λ   
  E : エネルギー    ( J )
  h : プランク定数 6.626×10-34 ( J・S)
  ν : 振動数  ( Hz=1/s)
  c : 光の速さ  3×108 (m/s)
  λ : 波長   ( m )

つまり、振動数が大きい、波長が短いほど、光子が持つエネルギーが大きくなることになります。

分子結合エネルギーと光エネルギー

1molの原子間の結合を切る(分子を構成原子までに分離する)ために必要なエネルギーのことを結合エネルギーといいます。また、ばらばらになっている原子同士が結合するときに放出するエネルギーでもあります。

以下に主な分子結合のエネルギーとそのエネルギーに相当する波長を示します。

結合結合エネルギー(kJ/mol)光の波長(nm)
H-H436274.6
C-C344348.0
C=C615194.7
C≡C812147.4
O-O143837.2
C-O350342.0
C=O725165.1
C-H415288.5
N-H391306.2
O-H463258.6


上表より、C-Cの結合は炭素原子同士が344kJ/molのエネルギーでつながっています。そのエネルギーに相当するのは波長348.0nmの光です。 例えば、代表的なHgの輝線スペクトルである波長365nmの光エネルギーは、上式より1光子のエネルギーを算出し、物質1molを構成する粒子(分子、原子、イオン等)の個数を示すアボガドロ定数(6.02214076 × 1023)をかけて328kJ/molとなります。この328kJ/molは、C-Cの結合エネルギーである344kJ/molよりも小さいため、C-Cの結合を切断することができません。つまり、波長365nmの光ではC-Cの結合を切断することはできません。C-Cの結合を切断するためには348nmより短い波長の光が必要ということになります。そのため高分子材料の表面改質や光洗浄等、色々な原子間の結合を切断できるよう、より短い波長を放射する光源が用いられるのが一般的です。

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