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02 UVを基本から解説

低圧Hgランプと高圧Hgランプ

低圧Hgランプと高圧Hgランプについて解説いたします。

低圧水銀ランプ

低圧水銀ランプは水銀の共鳴線(185 nmまたは254 nm)を効率よく放射させるために点灯中の水銀蒸気圧が100Pa以下となるよう設計された放電ランプのことです。発光管には、主に棒状のガラス管が用いられ、Ar(アルゴン)などの希ガスと、水銀またはそのアマルガム(水銀と他の金属との合金)が封入されています。低圧水銀ランプには,発光する紫外線をそのまま使用するランプと、紫外線を別の波長に変換するための蛍光体を利用したいわゆる蛍光ランプがあります。紫外線をそのまま使用するタイプの用途としては、185nm、254nmの光が強いのでオゾン生成、殺菌灯、UVキュア、光洗浄、表面改質等で使用されます。蛍光ランプは蛍光体の種類ごとに異なる光源色や演色性の光を得ることができます。視覚効果や鑑定分野等で使用されているブラックライトや一般照明用の蛍光灯があります。

高圧水銀ランプ

高圧水銀ランプとは点灯中の水銀蒸気圧が10⁵Pa以上になるよう設計された高輝度放電ランプのことです。ランプ内部にはAr(アルゴン)などの希ガスと水銀が封入されています。紫外域から赤外域まで幅広い線スペクトルを有しており、水銀蒸気圧が高くなるに従い連続スペクトルが増えます。254nm付近の短波長域を放射するかしないかを発光管の材料で選定しています。印刷インキや塗料の硬化・乾燥、フォトエッチング、光反応実験、照明などさまざまな分野で使用されています。広範囲に照射することを目的とされた高圧水銀ランプの発光管には棒状のガラス管が用いられます。ガラス管の両端部には電極が設置されており、両電極の距離が離れていることからロングアーク高圧水銀ランプと呼ばれています。一方で、より高輝度かつ点光源を得ることを目的としたランプは、電極間距離を短くし、水銀量を増やす必要があります。高い水銀蒸気圧に耐えられる構造とするため、発光管を球状にしてあります。このようなランプは水銀ランプの中でもショートアーク超高圧水銀ランプと呼ばれています。

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